これからの日本は、高齢者が働くことが当たり前の時代へと向かっています。
背景にあるのは、少子化による若年層の減少と、人生100年時代の到来。
しかし、そこで懸念されているのが
「高齢者が増えることで、若者が働きにくくなるのでは?」という問題です。
今回はこの世代間ギャップに焦点を当て、
共に気持ちよく働くための解決策を探ります。
■ 高齢者が増えることのメリットと課題
シニア世代が職場にいることには、大きなメリットもあります。
- 経験豊富で判断力がある
- 職場に落ち着きや安定感が出る
- 若手への教育役として頼れる存在
しかし一方で、以下のような課題も浮上します。
- 体力やスピード面で、若手に比べて生産性が低下する場面がある
- デジタル化への対応に苦手意識を持つ人もいる
- 「同じ賃金なのに負担が偏っている」と感じる若者の不満
このような不均衡が放置されると、若手が離職しやすくなるなど、
職場全体のバランスを崩しかねません。
■ 世代間の不満を防ぐための3つのアプローチ
① 役割と報酬の見直し
• 年齢ではなく、仕事内容や成果に応じた報酬制度(=職務給)を導入。
• 年齢にかかわらず、それぞれの経験や強みを活かした役割分担を明確にすることが大切です。
例えば高齢者がもつ豊富な知識や調整力を活かす場合もあれば、若手が新しい発想やスピード感を発揮する場面もあります。
② 世代を超えた協力体制の構築
• メンター制度の形にこだわらず、得意分野や経験を持つ人が、不得意な分野や挑戦したい人を支 える仕組みを整える。
年齢に関係なく、互いに学び合える関係性をつくることが大切です。
• 個人ではなくチーム単位で成果を評価することで、“一緒に頑張る”空気をつくる。
③ シニアのスキルアップ支援
• IT研修や業務スキルの再教育を実施。
• 高齢者自身も「学び続ける意識」を持ち、若手の信頼を得られるようにする。
■ 企業にも、シニアにも求められる変化
これからの職場では、年齢による序列ではなく、
「誰が何を担い、どう貢献できるか」が問われます。
企業は公平な評価制度を整え、
シニア世代も、自分の立ち位置を見極めながら、若手と協力していく姿勢が求められます。
■ まとめ:世代が対立しない職場へ
高齢者が増えることは、悪いことではありません。
むしろ、経験を活かし、支える側に回ることで
職場全体の“底力”は高まります。
若者も高齢者も、お互いの違いを理解し合い、
「どちらかが主役」ではなく「共に働くチーム」として考えることが大切です。
💬 次回予告
次回は40代から考える70歳まで働く時代の仕事選びと実際の職場のリアルについてお届けします。
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